”和”の武道
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”和”の武道

合気道の普及は、近年めざましいものがある。そのありさまは、一時にパッと燃えあがる華やかさはないが、大地に慈雨がしみ透るように、着実にゆるぎない地歩を固めている。

合気道がこのような静かな普及の波を広げているのも、合気道の真価がしだいに認められてきたからであろう。合気道の創始者 植芝盛平(うえしばもりへい)先生は、「合気道は、天地自然と融合し、その則に従って行なう“和”の武道である」、と説かれた。

合気道には、自然の動きにさからうような無理な動きや無駄な動きはない。もし、相手が引けば、その動きをさえぎらずにそれに従い、相手の体勢を崩すように誘導していく。つねに、相手と同化してゆこうとする、この性格こそ、合気道が、“和”の武道といわれ、他人との協調してゆこうとする精神にもつながっていく。

なによりも合気道は、鍛錬(たんれん)によって、人を人間本来の姿に立ち返らせ、自然に即応した人間を作ることがを目的にしている。稽古(けいこ)を積めば、わざがさえるばかりか、その人の持って生まれた魅力をも引き出す事にもなる。

現代は、かつての中世のように、血なまぐさいテロ、殺戮(さつりく)が繰り返され、身近には環境汚染、騒音などの公害によるストレスがたまり、人間不信のこうじた世の中である。このような現代社会に疲れた人々が、怠惰な生活を振り払って求めたのが合気道かも知れない。

『図解合気道入門』より

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